「ストレス社会を乗り切る術」 鍵になる「レジリエンス」というワード

レジリエンスというワードについて。まずは宇宙関連からのお知らせ。

10月末の打ち上げが決まった日本人宇宙飛行士の野口聡一さんが記者会見を開き、新型コロナウイルスなど困難な状況に打ち勝つという意味を込めて、搭乗する宇宙船を、「回復力」を意味する英語の「レジリエンス」と命名したことを明らかにしました。

日本人宇宙飛行士の野口聡一さんは、アメリカの民間企業「スペースX」の宇宙船「クルードラゴン」の1号機に、3人のアメリカ人宇宙飛行士とともに搭乗し、来月31日に国際宇宙ステーションに打ち上げられることが決まったことから、オンラインで記者会見を開きました。

野口さんはこの中で、新しい宇宙船を初めて運用する際には名前をつけることができることから、クルーで話し合って、新型コロナウイルスやミッションの中で起きる困難な状態に打ち勝つという意味を込めて、宇宙船を「回復力」を意味する英語の「レジリエンス」と命名したことを明らかにしました。
また、搭乗する4人のクルーは経歴や国籍などが異なることから、「多様性を生かして困難なミッションをやり遂げたい」と意気込みを語りました。

さらに、民間の宇宙船の1号機に搭乗することの意義として、「企業が主導して宇宙開発が進む過渡期とも言え、非常に光栄な機会だ。挑戦している姿を見せたいと思っているので、皆さんには応援してほしい」と話しました。

引用元 - https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200930/k10012641061000.html

宇宙船の名前を困難に勝つ意味込めて「レジリエンス」と名付けた。
このレジリエンス(困難から立ち直る力、治癒力、回復力)というワードはさまざまなストレスに対する耐性力としても使われるようで、半沢直樹のドラマから鍵を得ることができるという以下の記事。

 目の前の逆境やトラブルを乗り越える力「レジリエンス」が改めて注目されている。人気ドラマ「半沢直樹」(TBS系)の主人公はまさに、こうした強い精神力を持つ究極の人物として描かれていた。新型コロナウイルスへの対応などストレスが絶えない社会で、いかに感情や行動を前向きにコントロールしていくか。レジリエンスに関して多くの著書がある人材育成コンサルタントの内田和俊氏が、その心得を教えてくれた。

 レジリエンスとは、ストレスによってゆがんでしまった心を「元の正常な状態に戻す力」で、「心の自然治癒力」とも表現できる。ビジネスパーソンの間で“ストレス耐性”を高めるスキルとして認知されてきたものだ。ただ、ストレス耐性を高めるだけではない。あらゆる世代において、自らの価値や存在意義を認める「自己肯定感」を高めるのにも有効だ。

 半沢直樹は揺るぎない自己肯定感に裏打ちされているからこそ、大和田取締役をはじめ、中野渡頭取や白井大臣、箕部幹事長に対してもひるむことなく、毅然(きぜん)とした態度で対等に渡り合い、啖呵(たんか)を切ってみせた。半沢とまではいかなくても、レジリエンスを高めるにはどうするか。

(中略)

 とはいえ、アタマでは理解していても、「オール・オア・ナッシング(すべてか無か)」の発想で、「Yes」もしくは「No」をなかなかハッキリ言えないのが、私たち日本人の悲しい性──。

 そこで強くお勧めしたいのが、「Yes」もしくは「No」の後に「but~」を添えた表現。全肯定もしくは全否定ではなく、条件や代替案を示すという言い方だ。

 ドラマでも、半沢がこの表現を使って反転攻勢へのきっかけとした。紀本常務の捨て身の説得によって、役員会で帝国航空の債権放棄案が認められる場面。半沢はすかさずこう発した。

<メインバンクの開発投資銀行が債権放棄に反対した場合は、当行もそれに準ずる、その条件を付していただけませんか>

 このとき半沢は債権放棄の決定自体には逆らえず、つまりは「Yes」。だが「but」として債権放棄“拒絶”につなげる条件を中野渡頭取に受け入れさせたのだ。

 次のような事例があったとしよう。「来週の金曜日までの期限付きで5点の依頼」を受けた場合、全肯定もしくは全否定で応じようとしないことが大事だ。「来週の金曜日まではちょっと厳しいけど、再来週の水曜までなら、何とかできそうです」「5点は無理だけど、3点なら何とかなります」

 こんな感じならハードルがぐっと下がる。断るにしろ、引き受けるにしろ、他の選択肢を知っていれば、いざというときに実行できる。安請け合いした結果、自己嫌悪に陥るという、お決まりのパターンからも解放されていくにちがいない。

 コロナ禍で思うようにいかない面も多い生活だが、少しでも意識や行動が前向きになれば、必ずやストレスを上手に乗り切ることができ、自己肯定感も高まるはずだ。

 余談だが、9月3日に国連児童基金(ユニセフ)が公表した「先進国・新興国38カ国に住む子どもの幸福度調査の結果」は、衝撃的なものだった。日本の子どもは、「身体的健康」は1位だったものの、「精神的幸福度」は37位と、調査対象国の中でワースト2位となった。

 前述のとおり、レジリエンスを高めれば、自己肯定感を高めることにつながる。若いころからレジリエンスを意識し、それを身につけることで、必ずや長い人生を2倍どころか1000倍をも楽しめるはずだ。(人材育成コンサルタント・内田和俊)
 一つ目のポイントは、考え方や視点を「短期」から「中長期」へ変えることだ。

 あらゆる場面で「効率化」の名のもと、短期での結果を求められがちだ。だが、レジリエンスを高める観点では、短期で物事を判断することは望ましいとは言えない。例えば、短期の視点だと「失敗」と判断されてしまう出来事も、中長期の視点に立つと「大成功」や「大発見」のきっかけであったということは、多くの成功秘話が教えてくれている。

 視点を中長期へ変えれば、穏やかな感情を取り戻すことができ、「もう少しがんばろう」という気持ちにもつながる。

 ドラマでは、帝国航空の再建をめぐる攻防があった。政府肝いりのタスクフォースによる「短期視点」の安易な債権放棄案に対して、半沢は「中長期視点」に立った自力再建案を主張し、帝国航空の経営陣だけでなく、社員までも鼓舞した。

引用元 - https://dot.asahi.com/wa/2020092900048.html?page=3

いつも自信満々の半沢直樹は自己肯定感を確立する術を持っているというのだ。そのためにはレジリエンスを高めるに他ならないのだがいったいどうすればいいのか。

一つ目のポイントは、考え方や視点を「短期」から「中長期」へ変えることだという。短期的視点だと一つの失敗を指摘されてしまうとそれだけで落第の烙印を押されてしまうが、中長期視点だと一つの失敗がむしろ成功のきっかけと評価されることになるという。

二つ目のポイントは、「すべての出来事の肯定的な側面を見つける」ことを習慣づけること。これは半沢直樹に限らずあらゆる自己啓発記事などでみかける考え方であるが、半沢直樹にいたっては逆境で肯定的な要素を見つける冷静さということを指しているように思える。

三つ目のポイントは、自己肯定感の低い人は行動を変えてみること。レジリエンスがない人は「Yes」や「No」の意思表示が苦手で、自分にできることもできないこともすべて受け入れてしまう傾向があるという。できないまま相手の意見ばかり聞いているうちに自分のストレスはMAXに達するという悪循環に陥る。

筆者は半沢直樹のドラマを見ていればなんとなくだがストレスは幾分解消されるような気がする。深く考えない時間が必要なのかもしれない。