フランク・ハーバート作の「デューン 砂の惑星」はどんな物語なのか

6年間の執筆の末、1965年に完成した当時としては長編SF小説『デューン 砂の惑星』。生態学をテーマとした世界初のSF小説として様々なテーマが盛り込まれている。
アニメーションでこの「デューン 砂の惑星」についておおまかに解説している動画が非常に楽しい。


広い砂漠を歩く旅人2人、彼らは母親と息子。


彼らは砂漠の熱さと飢えとは異なる何かに怯えながら旅をしています。


大きな地鳴りが聞こえてきたので2人は全力で逃げます。そして近くの大きな岩によじ登ります。


砂の中から400メートルもあるサンドウォームが飛び出します。彼らはこのサンドウォームから逃げていたのです。


1965年に出版されたフランクハーバート「デューン砂の惑星」を象徴する世界観です。


人類の未来の話で、封建的な巨大帝国が星々を支配しています。はるか未来でありながら中世的なモチーフが舞台となっています。


一般的なSFとは異なり、人類はコンピューターを使わずに星々を征服しています。


ロボットを使わない未来。それは大昔の戦争を教訓にした人類が、人間のような知性を持つ機械を作ることを禁止したため。


人類はロボットを使わないで発展するために、人間コンピューターや超能力を持つ魔女、予知能力を持つパイロットなどが現れます。


超能力を持つ人々を雇って星々を次々と征服するための組織があります。それによって覇権を得ようとする公家たちがいるのです。


超能力者は「スパイス」という物質に依存していて、「メランジ」とも呼ばれる作物は銀河経済の基盤として形成されています。


「メランジ」は宇宙を航行する者にとっては不可欠ですが、それは砂漠の惑星アラキスでしか採取することができません。


惑星アラキスはサンドウォームが住む場所であり、さらに惑星を支配する帝国軍に反発する原住民が激しく抵抗してきた危険な世界です。


惑星アラキスは、デューン(砂の惑星)と呼ばれ、物語は公家であるアトレイデ家のポウルをめぐって話が進みます。


デューンの管理者のポストにはポウルの家族が赴任するのですが、ポウルの宿敵である奴隷使いのハルコンネン家の企みが加わります。


ハルコンネン家の企みはポウル家を革命の渦中に引きずり込みます。


ポウルはこのデューンで指導者となり生き抜く力があることを示さなければなりません。


惑星アラキスは砂の惑星と呼ばれていますが、単なる砂の星ではありません。デューンの複雑な生態系をも小説では描写しています。さまざまな気候帯や風の通り道、岩だらけの地形など。


異なる気候帯は異なる植物層を生み出し、デューンの生態系の様々な要素が合わさってはじめて主要産品であるスパイスが生み出されるのです。


また、ポウルの母ジェシカはスパイスを使う能力者のカルトであるベネ・ゲセリットのメンバーです。魔女たちと揶揄されるベネ・ゲセリットは何千年もの間、政府の暗躍者として働き続けていきます。


ベネ・ゲセリット同様、古くから存在しているメンタートたちは膨大なデータを処理できる人間コンピューターです。彼らは非常に高度な理性と理論で物事を処理します。


惑星アラキスの原住民であり、デューンの中心的存在であるフレーメンは、この星の番人です。ポウルはフレーメンの組織にかかわり、幾多の危険を冒しながら信頼を勝ち取っていかなければなりません。


物語にはそれらの種族の深い成り立ちがちりばめられていて、物語のスケールの大きさを感じさせます。


この本には帝国の歴史などの物語の世界がわかる資料集がついており、物語の中で登場する専門用語を解説する用語集もあります。


デューンの壮大な物語は数千年に及ぶもので、全6巻で構成されています。


惑星アラキスで起こる危険で過酷な未来をポウルが生きていきます。