ひとりっこはわがまま? – 「ひとりっ子は自己愛的」という説は誤りだとの研究結果

兄弟がいないひとりっ子については自己中心的に育つと言う人が 昔から 多い気がします。

過去の研究により、「ひとりっ子は自己愛が強く、自己中心的になる」といわれることがあります。そんな「ひとりっ子は自己愛的」という説は「偏見である」と否定する研究が発表されました。

https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/1948550619870785

https://eurekalert.org/pub_releases/2019-10/sfpa-nsd101519.php

そんなひとりっ子に対するイメージを覆すかのような研究結果が発表されました。研究の内容については以下の方法で実施され、1回目の実験ではひとりっこは自己愛が強いという結果がでたことになっています。

ドイツのライプツィヒ大学で心理学を研究しているミヒャエル・ダフナー氏らの研究グループはまず、「ひとりっ子は自己愛的」という俗説が一般的なものかを確かめるため、ひとりっ子105人・非ひとりっ子451人の合計556人の参加者に対してオンラインアンケートを実施。「ひとりっ子と非ひとりっ子ではどのくらい性格が違うと思うか」という内容のオンラインアンケートを実施しました。

その結果、自己愛的賛美と自己愛的競争意識のどちらにおいても、「ひとりっ子に当てはまる」という回答の方が多く、ひとりっ子自身でさえ「ひとりっ子は自己愛的」だという考えを持っていることがわかります。

では次に、2回目の実験が行われました。実験の方法も1回目より大規模で行われ、アンケートを使わずに個人面談によって行われました。実験による結果は次の通りです。

次に、ダフナー氏はドイツ経済研究所が実施している社会経済パネル調査(SOEP)を通じた個人面談により、ひとりっ子233人・非ひとりっ子1577人の合計1810人を対象とした調査を実施。調査はオンラインアンケートではなくPCを使用した個人面談により行われましたが、設問は最初の調査と同じものを使用しました。

また、2度目の調査では、参加者がひとりっ子かどうかだけでなく、自己愛的な傾向に影響を与えるとされる社会的な要因である「性別」「年齢」「親の社会的地位」「親の教育水準」「出身地が都市部か農村部か」「一人親世帯かどうか」「移民出身か(親の少なくとも片方が非ドイツ人か)」のデータも採取しました。

その結果、社会的な要因を加味した調査結果と社会的な要因の影響を除外したデータのどちらの結果に対しても、非ひとりっ子よりひとりっ子の方が自己愛的な傾向がわずかに小さいという結果になりました。

2回目の調査では1回目の結果とは反対のデータがでたという事になります。つまりひとりっ子であっても非ひとりっ子より自己愛が強いという結果はでなかったことになります 。

ダフナー氏は2回目の調査について「大規模かつ包括的なデータセットを使用し、ひとりっ子と非ひとりっ子の自己愛性の違いを徹底的に分析することで、通説とは明らかに矛盾した結果が得られました」と述べて、「ひとりっ子は自己愛的」との考えは根拠のないステレオタイプにすぎないとの見方を示しました。

ダフナー氏は「自己愛的な傾向は『根暗』な、つまり社会不適合な特性であるため、自己愛的な人間だとされることは社会的に不利になります。ですから、研究者やメディアは不当な理由でひとりっ子に自己愛的だとのレッテルを貼るべきではありません」と述べて、ステレオタイプを広めている一部の科学者やジャーナリストを非難しました。

今回の研究を行った研究者によると、「ひとりっ子」に対して自己中心的だという評価は研究者やマスコミが不当にレッテル貼りを行うべきではないと非難しています。

https://gigazine.net/news/20191021-only-child-narcissistic/

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